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児童虐待防止を自分ごとに。学生団体オレンジリボンチームでの活動

2024.04.11

認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク主催「学生によるオレンジリボン運動オンライン報告会」にて

2024年2月23日(金)に、認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク主催の「学生によるオレンジリボン運動オンライン報告会」が行われました。「オレンジリボン運動」とは、児童虐待防止のシンボルマークとしてオレンジリボンを広めることで、児童虐待をなくすことを呼びかける市民運動です。
本学にはこの運動に賛同する、学生団体「日本女子大学オレンジリボンチーム(以下、オレンジリボンチーム)」があります。同運動が全国70校の大学で行われる中で、活動内容の独自性やターゲット設定の工夫などが評価され、オンライン報告会で発表する4校の1つに選出されました。今回は発表を担当した家政学部住居学科建築デザイン専攻2年の八木茉結(やぎまゆ)さんに、活動内容と今後の展望についてお話を伺います。

「学生によるオレンジリボン運動オンライン報告会」の発表校に贈られた賞状と八木さん
「学生によるオレンジリボン運動オンライン報告会」の発表校に贈られた賞状と八木さん

「ボランティア概論」の講義から始めた
オレンジリボン運動

私がオレンジリボン運動を始めたきっかけは、2023年度前期授業「ボランティア概論」です。これは2023年度に新設された授業であり、ボランティアの基本的な事柄を学んだ上で、自ら課題を見つけて発表し、実践的な理解を目指すJWU社会連携科目の1つです。全学部対象の本講義で、児童虐待の現状とオレンジリボン運動について学んだ私は、有志メンバーでオレンジリボンチームを2023年6月に立ち上げました。私は代表を務めていて、その背景には、複数の知人から児童虐待を受けていた話を聞いたという経験があります。「私に何かできないか」ともどかしく思っていたところ、オレンジリボン運動に出会いました。
オレンジリボンチームには全5学部から、学年も多様なメンバーが25名活動しており、多角的な意見交換ができるという強みがある反面、活動に対する熱量に差があるという課題もあります。そこで最初に行ったのは、夏季休暇中、オレンジリボン運動や虐待について調べ、意見を交換するグループワーク形式の事前学習です。「どこからが虐待なのか」「どうしたら虐待が防げるのか」など、さまざまな視点からディスカッションをすることで見えてきたのは「児童虐待防止には多様な視点?さまざまな人々の協力が必要不可欠」だということ。この気づきが活動の指針になりました。

学内外でのオレンジリボン運動
「私にもできる」と知ってもらう難しさ

本格的に活動をスタートさせた私たちは、まず本学の学生や教職員を対象に児童虐待防止の意識をもってもらうことを目標にしました。オリジナルポスターを制作したり、児童虐待防止についての学内掲示をしたり、「オレンジリボンを作ろう!」という参加体験型コーナーを設置したりしました。このコーナーは、多くの方に参加いただけて準備した50本分のオレンジリボンが全て完成しました。
作成したポスターとリボンは、目白警察署のご許可のもと11月の児童虐待防止月間に合わせて、JR山手線目白駅前でも配布しました。印象的だったのは「私にはリボンをいただく権利はないですよね」と通行人に声をかけられたメンバーがいたこと。子どもと関わりがない人の中には「児童虐待を報告する権利がない」と考えてしまう人がいるというのは、私たちオレンジリボンチームにとって大きな衝撃であり、課題だと感じました。

写真左から JR山手線「目白駅」前でオリジナルポスターを配布/児童虐待防止を自分ごととして捉えてもらうためにメッセージを考えたオリジナルポスター
写真左から JR山手線「目白駅」前でオリジナルポスターを配布/児童虐待防止を自分ごととして捉えてもらうためにメッセージを考えたオリジナルポスター
写真左から 百二十年館「JWUラーニング?コモンズかえで」に掲示/「オレンジリボンをつくろう!」の活動で設置したリボン製作キット
写真左から 百二十年館「JWUラーニング?コモンズかえで」に掲示/「オレンジリボンをつくろう!」の活動で設置したリボン製作キット

活動エリアとターゲット層を拡大!
今後の活動計画

昨年度、オレンジリボン運動をする中で感じたのは「児童虐待防止」という言葉が、中身のないテンプレートとして独り歩きしている現状があるということ。1人でも多くの方に、児童虐待防止に対しての責任感や危機感を持ってもらうためには、新しい方法で伝え続けるしかないのだと感じています。
今年度、オレンジリボンチームでは、新たなメンバーを募集してチームを再構成し、活動エリアとターゲット層を拡大することに挑戦する予定です。他大学の学生や中学生?高校生、そして子育て世代へのアプローチを視野に入れて、2024年夏には「児童の車内放置防止」を目的としたポスター掲示等を実施することを計画し、また「過去に虐待を受けた方へのアフターケア」についても準備?模索しています。
どこからが虐待、どこまでが躾なのか、判断が迷うことは多々あるかもしれません。しかし虐待か迷ったら通告しても良いのだと、通告する責任があるのだと、発信し続けたいと思っています。

「学生によるオレンジリボン運動オンライン報告会」
を今後の活動のバネに

オレンジリボンチームが活動を開始するとき、「ボランティア概論」を担当されている講師の久米隼(くめはやと)先生に、「2月に報告会があるから、それを目指して活動したらどうですか?」と助言をいただいていました。そのときからメンバー全員が今回のオンライン報告会を志してきたので、発表校として選出いただけたと知ったときには驚きましたが、とても嬉しかったです。
報告会に参加して感じたのは、オレンジリボン運動が孤独な活動ではないということ。オレンジリボン運動を行う全国の大学生と繋がることができて団結力を強く感じました。参加した方々と連絡先の交換もできたので、今後は全国と繋がりながら一緒に皆で取り組んでいきたいです。また、認定NPO法人の理事長をはじめ、こども家庭庁支援局虐待防止対策課の方や読売新聞社会保障部長からも貴重なコメントをいただけたので、今回の報告会をゴールとは思わずに、今後の活動のバネにしていきます。

写真左から オンライン報告会ではスライド発表する10分の動画を上映した/動画内で活動概要を説明する八木さん
写真左から オンライン報告会ではスライド発表する10分の動画を上映した/動画内で活動概要を説明する八木さん

海外短期研修にニューヨークから発表!
建築×国際協力を目指して

オンライン報告会で発表した2024年2月23日(金)、私は海外短期研修でニューヨークにいました。これは日本女子大学で実施している「ニューヨーク英語研修?春季?」であり、春期休暇を活用して29日間、ペース大学で実践英語とキャリアデザインを学ぶものです。研修中、最も印象深かったのは、卒業生の会である「桜楓会」のニューヨーク支部の卒業生との交流会でした。
私はもともと「国際協力に携わりたい」という思いを持っていて、発展途上国への支援に役立つ専門のスキルとして、ものづくりが好きな私は「建築」を選び、住居学科に入学しました。私がこれまで学んだものを、教育をあまり受けられない発展途上国の子どものために使いたいと考えての進路選択でした。しかし、住居学科で設計の課題などを日々一生懸命に行っている中で、最近はだんだんと「国際協力」から気持ちが離れかけてしまっていました。そんな折に、「桜楓会」のニューヨーク支部で国際協力をしている卒業生に出会えて「国際協力をしたいという思いがあるなら、今(八木さんが)していることは間違っていないと思うよ」と背中を押していただいたことは、私にとって大きな転換点になったように感じています。交流会後も連絡を取って親身に相談にも乗っていただいたので、「もうちょっと頑張って、留学にも挑戦してみたい」と思うようになりました。今後は、オレンジリボン運動の活動に加えて、学科での学びを深め、留学への準備も進めていきたいと考えています。

写真左から ペース大学前で/自由の女神像と海。ニューヨークは最高に楽しくて、「帰りたくない」と友人と話していたそう
写真左から ペース大学前で/自由の女神像と海。ニューヨークは最高に楽しくて、「帰りたくない」と友人と話していたそう